専門医とは?専門医資格も病院・医師選びの参考に【医師監修】
病院のWebサイトや雑誌など、「専門医」という名称について見聞きしたことがあると思いますが、「専門医」という言葉に皆様どのような印象を持ちますでしょうか?何となく専門性が高そう、権威がありそう、など印象は人それぞれ持たれているでしょうが、詳しく調べたことはない、一般の医師と何が違うのかわからないという方も多いかもしれません。ここでは、医療関係者・医療従事者以外の方々に、専門医についてのおおよそ概要を知っていただくために、専門医制度概要、標榜診療科についてや、弊社の所属医師の保有専門医資格や専門医による医療相談事例についてまとめたいと思います。
Contents
■専門医とは?専門医制度とは?(参考:厚生労働省「医師専門医制度ホームページ」)
専門医とは?
医師の診療の質を担保し標準化するために制定された資格です。医師免許は一度取得したら更新が不要ですが、専門医資格は取得にも更新にも一定の要件を満たすことが求められ、これにより医師の教育と研鑽を継続的に提供し、診療の質を保ちます。
専門医を取得するには?取得した後には?
まず取得するには、専門医研修指定施設において一定期間のしっかりとした専門研修を受け、その後、審査や試験を通じて診療能力を証明することが求められます。多くの専門医資格が年単位の専門医研修を求められ、その後の審査・試験において専門領域への経験や知識を十分に持っていると各専門領域の学会が認定をした医師のみが、専門医資格を保有することができます。
また、専門医資格の取得時に要件を満たしているだけでなく、その後、一定期間ごとに更新の必要があり、その都度、知識や活動実績等を審査することで生涯に渡る専門領域での研鑽を促しています。
専門医の学会は?
学会は基本領域19領域とサブスペシャルティ領域24領域があり、以下の通りです。(出典:一般社団法人日本専門医機構「サブスペシャルティ領域」)
■基本領域
内科、小児科、皮膚科、精神科、外科、整形外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、脳神経外科、放射線科、麻酔科、病理、臨床検査、救急科、形成外科、リハビリテーション科、総合診療
■サブスペシャルティ領域
消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、血液内科、内分泌代謝・糖尿病内科、脳神経内科、腎臓内科、膠原病・リウマチ内科、消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、乳腺外科、放射線診断、放射線治療、アレルギー、感染症、老年科、腫瘍内科、内分泌外科、肝臓内科、消化器内視鏡、内分泌代謝内科、糖尿病内科
このように、たくさんの領域に細分化されており、資格取得のためにはたくさんのレポートを作成したり、試験を受けたりする必要があります。忙しい臨床の合間をぬってそのようなことをするのはそれなりに大変です。かといって、この専門医資格を有していないからといって患者さんを診察してはいけない、という制限がかかるわけではありません。
■専門医資格を保有していることの医師側のメリットは何でしょうか?
「対外的な専門性の証明になる」
大きくは「対外的な専門性の証明になる」ということが挙げられるかと思います。専門医資格を取得することにより、自身の所属する病院やクリニックのWebサイト等への表記や履歴書等への記載が可能になるため、専門領域への一定の技術レベルや実績の証明となり、患者さんや他の医師からの信頼を得やすい側面があります。さらに、更新が求められる資格ですので、日進月歩である医療の発展にも、専門医資格を有しているということは、新しい知識が更新されているということの証明となります。
また、その病院の医師らが専門医資格を有していることにより、同じ領域で研鑽を積みたいと考える若手医師が集まってきます。これにより、その施設では活発な研究やたくさんの患者さんを診療することが可能となるため、より研鑽を積むことができる、といった好循環にも恵まれます。
■「専門医資格」と「標榜診療科」の違いについて
標榜診療科とは?
なお、病院やクリニックのWebサイトや看板、入り口等にA科、B科、C科と言うように診療科について書いてあるのを見ることがあると思います。これらは「標榜診療科」とよばれ、医療法に準拠した形で、各医療機関が独自に自身の得意領域として掲げているものです。この標榜診療科は、医師もしくは病院クリニックが自分達で医療法に準拠した範囲で自由に標榜することができます。
それに対して専門医資格は?
一方で、専門医資格はその取得と更新、標榜に一定の要件を医師に求められますので、両者は性質が少々異なります。従って、自身の病気にあった適切な病院やクリニックを探す際は、標榜診療科と合わせて、当該病院クリニックに所属する医師の保有する専門医資格も確認することが良いと考えられます。
■弊社所属医師の専門医資格
弊社においては、以下のような専門医資格を保有する専門医が500人以上の体制で厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に則り、全診療科に対応したオンライン診療・医療相談サービスを運営しています。病気や何らかの症状でお困りの際は、法人利用をご検討下さい。
(一部記載)
整形外科専門医、皮膚科専門医、眼科専門医、産婦人科専門医、耳鼻咽喉科専門医、泌尿器科専門医、形成外科専門医、総合内科専門医、外科専門医、糖尿病専門医、肝臓専門医、感染症専門医、救急科専門医、血液専門医、循環器専門医、呼吸器専門医、消化器病専門医、腎臓専門医、小児科専門医、内分泌代謝科専門医、消化器外科専門医、透析専門医、リハビリテーション科専門医、心臓血管外科専門医、呼吸器外科専門医、消化器内視鏡専門医、神経内科専門医、リウマチ専門医、乳腺専門医、臨床遺伝専門医、気管支鏡専門医、アレルギー専門医、気管食道科専門医、がん薬物療法専門医、周産期(新生児)専門医、小児神経専門医、心療内科専門医、精神科専門医など
(厚生労働省告示可能専門資格一覧順)
■各診療科専門医によるオンライン診療・医療相談サービスの弊社事例記事
糖尿病内分泌内科の専門医オンライン診療・医療相談サービス対応事例
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【本記事の監修・丹羽崇(医師)】
神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器 内科および倉敷中央病院呼吸器内科にて臨床研究管理者・呼吸器インターベンション 指導医を兼務。総合内科専門医・指導医、呼吸器専門医・指導医、気管支鏡専門医・指導医などの資格を有するほか、世界肺癌学会、欧州呼吸器学会、米国胸部学会など国内外学会での活動実績や受賞歴を複数有する。
海外駐在員向け日本人専門医へのオンライン診療・医療相談サービスで受診行動や医療費の削減を
弊社は33科500人以上の専門医の体制で、海外展開企業(主に海外駐在員)向けのオンライン診療・医療相談サービスを運営。病院の受診前後に活用、不安解消はもとより、医療の内容や医療費適正化、生産性向上に寄与します。健康経営、福利厚生、感染症BCP、医療費削減の対策に導入をご検討下さい。
編集者プロフィール
- 岐阜薬科大学薬学部卒、薬学士。医療機関の経営コンサルティングを経験。大学病院や自治体病院、公的病院の経営改善に従事。その後、HR業界で採用支援コンサルティングを経験。海外駐在員や日本人現地採用、外国人の転職などクロスボーダーの転職・就職支援に従事。
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