心療内科・精神科のオンライン診療・医療相談サービスへの予約動向(駐在員等の海外在住日本人)

頭を抱える男性

弊社記事にて心療内科・精神科の記事をいくつかご紹介しているように、
海外生活での精神的な病気のリスクや予防の重要性は高いと考えられています。
(参考:海外赴任でのメンタル不調(うつ病など)回復まで300日以上? 海外赴任者への企業対策【医師監修記事】

全診療科にて海外在住日本人向けにオンライン診療・医療相談サービスを提供している弊社では、心療内科・精神科での予約申込はどのくらいの割合となっているのでしょうか。また、その性別や年齢の割合はどうなっているのでしょうか。弊社オンライン診療・医療相談サービスの予約申込データから動向をまとめています。

■心療内科・精神科 オンライン診療・医療相談サービスでの予約申込割合

心療内科・精神科の予約動向
(出典:弊社予約申込データ))

心療内科・精神科のオンライン診療・医療相談サービスの予約申込割合は26.9%と、全診療科の中でも最も多い割合でした。心療内科・精神科に続いて多かったのが総合診療科(18.3%)、その次に消化器内科と耳鼻科が同率(6.5%)という結果でした。

■心療内科・精神科の申込者男女比とその考察

・うつ病発症患者の一般的な男女比

女性は男性の2倍程度、うつ病になりやすい。うつ病が女性に多いことは、世界的な傾向である。男女差の原因としては、思春期における女性ホルモンの増加、妊娠・出産など女性に特有の危険因子や男女の社会的役割の格差などが考えられている。

(引用:厚生労働省 うつ病を知る

うつ病発症患者の一般的な傾向としては、女性:男性=2:1、つまり女性が約66.6%、男性が約33.3%の割合となります。

・海外駐在員等海外在住日本人の心療内科・精神科のオンライン診療・医療相談サービス申込における男女比

(出典:弊社予約申込データ)

弊社、海外駐在員等の海外在住日本人向けオンライン診療・医療相談サービスへの申し込みは、
うつ病発症患者の一般的な男女比率とはほぼ真逆となり、女性が32.0%、男性が68.0%という結果になりました。

・男性比率が多いのは仕事(海外駐在など)の影響?

心療内科・精神科における男性のオンライン診療・医療相談サービス予約申込について、在住国の上位はアメリカ・中国でした。
これは、弊社記事でもご紹介しているように、海外進出をしている日系企業の拠点数ランキングの1位と2位と同じという結果になっています。(海外進出日系企業拠点数ランキング

また、外務省の海外在留邦人数調査統計(平成28年度)によると、海外在住の日本人(長期滞在者)の男女比は男性:53%、女性:47%で、男性のうち最も多かったのは「民間企業関係者」51%、女性のうち最も多かったのは、「民間企業関係者の同居家族」で約33%、「民間企業関係者」本人は8.2%でした。

つまり、海外に長期滞在している日本人のうち、仕事で滞在している割合は男性の方が多いということがわかります。

以上から考察をすると、海外の駐在中(仕事)に、症状が出たケースが多いと考えられます。

■心療内科・精神科の申込者年代とその考察

・うつ病発症患者の年代傾向

うつ病の発症は一般には若年層に高頻度にみられるが、うつ病の経験者は若年層と中高年層の2つの年齢層に多く、中高年層にも心理的な負担がかかっている可能性がある。

(引用:厚生労働省 うつ病を知る

・海外駐在員等、海外在住日本人の心療内科・精神科でのオンライン診療・医療相談サービス申込における年代傾向

(出典:弊社予約申込データ)

こちらは、厚生労働省の記載通り、若年層:20代と、中高年層:40代が最も多いという結果になりました。

■心療内科・精神科の症状について

・うつ病の症状

厚生労働省「休養・こころの健康」では、うつ病に関して以下のように記載されています。

一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態です。

周囲の人間でも気づくようなうつ病のサインとしては、

・表情が暗い
・自分を責めてばかりいる
・涙もろくなった
・反応が遅い
・落ち着かない
・飲酒量が増える

が挙げられ、身体に挙げられるうつ病のサインとしては、

・食欲がない
・性欲がない
・眠れない、過度に寝てしまう
・体がだるい、疲れやすい
・頭痛や肩こり
・動悸
・胃の不快感、便秘や下痢
・めまい
・口が渇く

が挙げられています。(参照:厚生労働省「休養・こころの健康」)

・心療内科・精神科の海外駐在員等、海外在住日本人向けオンライン診療・医療相談サービスでの事例

弊社に申し込みのあった実際の事例をご紹介いたします。

・次第にメンタルの調子が悪くなり、気分が落ち込み、外出もできなくなった。
 仕事にも行けなくなり、食欲もわかず、1日ほぼ何も食べていない。

・仕事のストレスによる憂鬱な気分。やる気が出ない、涙が出る

・頻脈、吐き気、不眠、立つと脈が上がる

・自閉症スペクトラム障害に関する相談

・在住国に相談できる医師がいない。睡眠不足。深夜発汗して目覚める。寝起きで体の表面が熱い。仕事が手につかない時がある。

・職場での疎外感で会社に足が向かない。

・頭痛、集中力散漫、疲労、だるい、下痢、微熱、思考停止

このような、精神的、身体的に症状が現れているケースを多く頂いており、日常生活や仕事にも支障が出ている状況であることが推測されます。

うつ病が進行していくまでに未然に防ぐことは難しいのでしょうか。

・うつ病発症のサインに気づかないことのリスク

厚生労働省「休養・こころの健康」では、以下のように記載されています。

特に軽症のうつ病では、体の症状が目立ち、こころの症状がわかりにくい場合があります。めまい・耳鳴り・頭痛・肩こり・手足のしびれなどで内科などを受診して様々な検査を繰り返しても体に病気の原因が見つからない場合は、うつ病の可能性があります。

こころの症状が目立たない場合には、患者自身も、その周りの家族もうつ病とは気づかずに、つらい症状に対して適切な治療ができずに、長い間苦しむことがあります。

実際に多くのうつ病の人が、うつ病の症状のためにはじめに受診した診療科が、内科・産婦人科・脳外科などの精神科以外であることが知られており、自らはこころの症状を治療の対象となる病気の症状とは気づかないことがあります。

内科を受診したうつ病の人の訴える主な症状は体の症状が多く、なかなかこころの症状について相談を持ちかけないという報告もあります。

引用:厚生労働省「休養・こころの健康」

弊社記事(海外赴任でのメンタル不調(うつ病など)回復まで300日以上? 海外赴任者への企業対策【医師監修記事】)にてご紹介したように、うつ病の回復には、通常の風邪等と比べて長期化する可能性が高いため、未然に防ぐまたは早期解決のために、心当たりのある症状がある場合、早めに心療内科・精神科の専門医に相談することが大切だと考えられます。

■重症化する前に、心療内科・精神科の専門医に医療相談できる環境を

何でも相談できる関係を主治医ともつことはうつ病治療の第一歩です。場合によっては、主治医以外の専門家の意見を聞くことも考えます。これをセカンドオピニオンといいます。複数の専門家の意見を聞くことが納得のいく医療を受ける手だてになることもあります。

引用:厚生労働省 みんなのメンタルヘルス

特に海外では、言語、文化や国民性が異なる、専門医の予約が取りにくいなど、適切に医療相談が受けられる環境が必ずしもあるわけではありません。

弊社「海外駐在員等、海外在住日本人向けオンライン診療・医療相談サービス」では、日本の大学病院の専門医など高度専門的な知識をもつ専門医に、オンラインで医療相談することができます。

全診療科、500名以上の専門医体制を整えており、心療内科・精神科等の専門医も多数在籍しています。

気になる症状がある場合の早期医療相談やセカンドオピニオン、メンタルヘルスケアなどで海外駐在員向けに導入をご検討ください。

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オンライン診療・医療相談

弊社は全診療科500人以上の日本人専門医の体制で、海外展開企業(主に海外駐在員)向けのオンライン診療・医療相談、メンタルヘルスサービスDoctorfellowを運営しております。

厚労省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に準拠、「オンライン受診勧奨」サービスを提供、必要に応じて、現地病院受診時の紹介状作成等も行っております。
また、厚労省の実施する「オンライン診療研修」を修了の専門医が対応に当たっています。

病院の受診前後に活用、不安解消はもとより、医療の内容や医療費適正化、生産性向上に寄与します。健康経営、福利厚生、感染症BCP、医療費適正化の対策に導入をご検討下さい。

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編集者プロフィール

小原万美子
小原万美子
人と組織の可能性が最大化する環境を拡げることをミッションに広報・マーケティングを行う人間。大阪教育大学卒業。卒業後は教育事業会社で広報・採用広報を行い、その後飲食業界向けDX企業にて広報を担当。同時に、日本の誇れる医療を世界中に届けるビジョンに共感し、広報担当として株式会社Medifellowに参画。記事制作、マーケティング、SNS運用、グラフィックデザインを行っている。