【バリ 現役医師レポート】日本語が通じるおすすめの私立病院2選

バリ島は日本人に人気の観光地ですが、「バリ腹」と呼ばれる急な腹痛や下痢に悩まされる旅行者も少なくありません。せっかくの楽しい旅行中に体調を崩してしまったとき、現地で適切な医療を受けられるか不安を感じる方も多いのではないでしょうか。バリ島には、質が高く日本人対応が可能な医療施設があります。本記事では、現役医師による現地医療機関の訪問レポートをもとに、バリ島の医療体制、おすすめの病院、旅行前・旅行中に気をつけるべきことについて紹介します。
参照:吐き気や腹痛に襲われる「バリ腹」とは?バリなど海外旅行中の注意と対策〜現役医者の体験談とともに紹介〜
Contents
バリ島の医療事情
バリ島の医療システムは、公的医療機関と私立医療機関の二層構造となっています。地元住民の多くは、公的保険に加え、追加の医療保険に加入していて、車屋が自動車保険と医療保険をセットで販売するなど、独特の保険システムが発達しています。
私立病院は待ち時間が短く、設備やアメニティが充実している一方、費用は高額になります。医師の多くは複数の病院を掛け持ちしていて、それぞれの契約に基づいて診療を行っています。
現在、バリ島には2,000〜3,000人の日本人が長期滞在していて、その多くが一時滞在者として登録しているようです。多くは旅行者保険のみを契約し、現地の医療保険に加入している人は稀だそうです。

【バリ現地レポート】日本人におすすめの病院2選
ここからは、海外滞在中の日本人向けリモート診療サービスを提供する、株式会社MedifellowのCEOで現役医師の丹羽が、2024年10月に実際にバリ島を訪問し調査した現地レポートをもとに、おすすめの医療機関2選をご紹介します。
Kasih Ibu Hospital(カシ・イブ病院)
Google Map: Kasih Ibu General Hospital Denpasar
バリ市内中心地に位置するKasih Ibu Hospitalは、産婦人科専門医が設立した私立病院です。コンパクトながらも設備が充実しており、海外旅行者保険の各種取り扱いも行っています。
主な特徴:
- 各診療科の医師が在籍。特に歯科に優秀な医師が在籍
- 日本人コーディネーターが常駐
- CT・MRI、心臓カテーテル検査・治療、不妊治療に対応
- 人間ドックも受診可能(胃カメラは確証なし)
- 院内にスポーツジムを併設し、運動外傷とリハビリにも対応
病室は二人部屋を中心とした構成で、一人部屋も多数用意されています。私立病院らしく清潔で広々としており、病室内にはテーブルと椅子も設置されています。日本人コーディネーターが常駐しているので、安心してかかることができるでしょう。
BIMC Hospital(ビーアイエムシー病院)
Google Map: BIMC Hospital 、 BIMC Hospital Nusa Dua
BIMC Hospitalは、ヌサドゥア地区とクタ地域の2か所に展開する私立病院です。取り扱い旅行保険の種類が豊富で、幅広い診療科に対応しています。
主な特徴:
- 総合診療科医師が救急外来(ER)で初期対応
- 専門的治療が必要な場合は適切な科へ案内
- 高いレベルの医師が在籍
- 全診察室が個室でプライバシーを重視
- 透析治療にも対応
患者の多くはオーストラリア人で、鉱山関連の仕事で滞在している人が受診するケースが多いとのことです。病室は基本的に個室で、日本の公立病院の特別室よりも豪華な設備を備えています。こちらでも、日本の看護師資格を持つ日本人コーディネーターが常駐しています。
バリ旅行前・滞在中に気をつけること
バリ入国前の事前準備
海外旅行保険やリモート診療サービスの事前加入を
バリ島の医療費は決して安くありません。特に私立病院での治療費は高額になる可能性があるため、海外旅行保険や、リモート診療サービスに事前に加入しておくことが推奨されます。上記で紹介した医療機関はいずれも各種旅行者保険に対応していますが、事前に保険内容を確認しておくことが重要です。
参考:株式会社Medifellow提供、海外旅行者向けリモート診療サービス※事前加入
持参すべき医薬品や持ち物
バリ島は東南アジアに位置するため、感染症や熱中症のリスクが高まります。以下の医薬品などを持参することが推奨されます。
- 胃腸薬(整腸剤)
- 吐き気止め・下痢止め
- 解熱鎮痛剤
- 虫除けスプレー
- 日焼け止め
参照:【医師監修】海外旅行、薬の持って行き方は?注意点とおすすめの薬

バリ現地での注意点
バリ島滞在中は以下の点に特に注意しましょう。
感染症対策:
- 生水や氷は避け、ボトル水を使用
- 生野菜や果物は避け、加熱されたものを食べる
- 虫刺されを防ぐため、虫除けスプレーを使用
熱中症・日焼け対策:
- バリ島の日差しは非常に強いため、こまめな水分補給と休息が必要
- 日焼け止めを定期的に塗る
- 帽子やサングラスを着用する
実際に、バリの病院には、熱中症や過度の日焼けで駆け込む日本人旅行者も一定数いるとのことです。

まとめ
バリ島の医療体制は、適切な知識と準備があれば十分に安心して過ごすことができます。質が高く日本人対応が可能な私立病院が存在し、万が一の際も適切な医療を受けることができます。重要なのは事前の準備と滞在中の過ごし方です。海外旅行保険やリモート診療サービスへの事前加入、必要な医薬品の持参と、現地での注意を怠らず、安心してバリ島の美しい自然と文化を楽しんでください。

◯おまけ〜丹羽医師のひとこと〜
バリの人々はとてもおおらかでのんびりしていて、運転ものんびり。割り込まれてもクラクションひとつ鳴らさず、すっと距離を空けます。みんな優しい人ばかりで素敵な場所でした。
経由地のジャカルタ、スカルノ・ハッタ国際空港はとても大きくて綺麗なところでした。なぜか50m間隔くらいでたくさん消火器が設置されていて、それぞれアートになっているのが印象的でした。

◎海外滞在中の、日本人専門医によるオンライン診療・医療相談サービスについて
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弊社は33科500人以上の専門医の体制で、海外旅行者・出張者・駐在員向けのオンライン診療・医療相談サービスを運営しています。
厚労省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に準拠、「オンライン受診勧奨」サービスを提供、必要に応じて、現地病院受診時の紹介状作成等も行っております。また、厚労省の実施する「オンライン診療研修」を修了の専門医が対応に当たっています。
・病気に関する不安解消
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に寄与します。海外旅行保険だけではカバーできない、医療面での不安解消にご検討ください。
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編集者プロフィール

- 人と組織の可能性が最大化する環境を拡げることをミッションに広報・マーケティングを行う人間。大阪教育大学卒業。卒業後は教育事業会社で広報・採用広報を行い、その後飲食店向けFinTech&SaaS企業にて広報を担当。同時に、日本の誇れる医療を世界中に届けるビジョンに共感し、広報担当として株式会社Medifellowに参画。記事制作、マーケティング、SNS運用、グラフィックデザインを行っている。