オーストラリア渡航時の推奨ワクチン・予防接種

※本記事の最終更新日 2023年5月
オーストラリアへの赴任・渡航時の推奨ワクチン・予防接種、オーストラリア駐在中に気を付ける感染症・病気に関してまとめております。
※他のWebサイト等の情報を参照、一般的な情報提供となります。
Contents
■オーストラリア渡航時に気をつける感染症・病気は?
オーストラリアへの渡航時に気を付ける感染症・病気は、ノロウイルス、クリプトスポリジウム症、デング熱、狂犬病などが挙げられます。詳細は、厚生労働省「オーストラリア 気候と気をつけたい病気、受けておきたい予防接種、持っていきたい薬」をご確認下さい。
■(成人)オーストラリア入国の際に必要/推奨されるワクチン
オーストラリア入国に必要とされるワクチンはありませんが、破傷風ワクチン、(トレス海峡諸島やオーストラリア、クイーンズランド州北部へ長期滞在する場合は)日本脳炎ワクチンを前もって接種することが勧められてます。
(参照:厚生労働省検疫所 オーストラリア 気候と気をつけたい病気)
(1)破傷風とは?
破傷風は、破傷風菌がうつることによってかかり、口や手足の痺れがおこる病気です。治療が遅れると死亡することがあります。
- 感染経路
怪我の傷口から破傷風菌が体の中に入ります。破傷風菌は、世界中の土のなかにおります。特に、動物の糞便で汚染された土壌が危険です。
- 症状
感染後3日から3週間からの症状のない期間があった後、口を開けにくい、首筋が張る、体が痛いなどの症状があらわれます。その後、体の痺れや痛みが体全体に広がり、全身を弓なりに反らせる姿勢や呼吸困難が現れたのちに死亡に至ります。
- ワクチン予防接種に関して
適切な方法で接種を行うと免疫が10年間持続します。旅行中にケガをしたときにも破傷風ワクチンが必要になることがありますので、早めに医師に相談下さい。
(2)日本脳炎とは?
アジアで広く流行する病気で、毎年、3万5000~5万人の患者が発生しており、1万~1万5000人が死亡と推定されてます。日本でも、かつては患者が多くみられましたが、予防接種の開始により、患者数は急激に減少しました。
日本脳炎ウイルスは、蚊によってブタから人に伝播します。日本脳炎は、高温多湿な気候で、ブタなどを飼育、蚊の発生しやすい水田のある地域に多く発生します。
温帯地域では夏期に、その他亜熱帯・熱帯地域では雨期に発生が多くなります。
- 感染経路
日本脳炎は、フラビウイルス科に属する日本脳炎ウイルスによって引き起こされるウイルス感染症です。日本脳炎ウイルスはブタの体内で増殖、蚊によってブタからブタにウイルスが伝播します(ブタ→蚊→ブタの流行)。一方ヒトは、ブタから感染した蚊に刺されて感染します(ブタ→蚊→ヒト)。ヒトからヒトへの直接感染はありません。ウイルスの媒介蚊は、主にコガタアカイエカ(コガタイエカ)で、日本をはじめ多くのアジア諸国に生息してます。
- 症状
ウイルスを保有する蚊に刺されても多くの人は症状が出ません。感染者のうち、100人から1,000人に1人の割合で発病するようです。通常6~16日の潜伏期間の後、高熱、頭痛、嘔気、嘔吐がみられます。その後、意識障害、痙攣、異常行動、筋肉の硬直などが現れます。重症例のうち50%が死亡、生存者の30~50%に精神障害や運動障害などの後遺症が残ると言われます。
- ワクチン予防接種に関して
ワクチン予防接種の有効期間は3~4年と言われてます。この期間を経過後に、流行地域(特に農村部)に長期間渡航する場合は、追加で1回接種、以後3~4年ごとに接種することが勧められます。
(参照:厚生労働省検疫所 破傷風、日本脳炎)
■(子ども)オーストラリア滞在、入学の際に必要なワクチン、定期予防接種
できるだけ日本で定められた定期予防接種を受けておき、オーストラリアに到着後は、現地のワクチン接種計画に従って、ワクチン予防接種を行うことが大切です。
オーストラリアの小児定期ワクチン予防接種
出生直後 | 2か月 | 4か月 | 6か月 | 1歳 | 1歳半 | 4歳 | 12~13歳(※) | 14~16歳(※) | |
B型肝炎 | ○ | ○6種混合 | ○6種混合 | ○6種混合 | |||||
ジフテリア | ○3種混合 | ○4種混合 | ○3種混合 | ||||||
破傷風 | |||||||||
百日咳 | |||||||||
ポリオ | |||||||||
Hib(ヒブ) | ○ | ||||||||
麻疹 | ○3種混合 | ○4種混合 | |||||||
おたふくかぜ | |||||||||
風疹 | |||||||||
水痘 | |||||||||
肺炎球菌 | ○ | ○ | ○ | ||||||
ロタウイルス | ○ | ○ | |||||||
髄膜炎菌ACYW群 | ○ | ○ | |||||||
HPV(ヒトパピローマウイルス) | ○ |
■オーストラリアで感染症・病気になったら
オーストラリアの医療費についてはこちらの記事をご参照ください。
その他の記事まとめはこちら
※【株式会社Medifellow注目記事まとめ】過去の注目記事はこちらをご覧ください。※
オーストラリア医療費は日本の何倍? – オーストラリア医療費・医療制度等 –

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編集者プロフィール

- 大阪教育大学卒業。卒業後は教育事業会社に入社し広報と新卒採用担当を兼任。マーケティング、SNS/HP運用、グラフィックデザイン、イベント企画、採用等に関わる。現在は並行して弊社Medifellowの広報担当や、他企業の事業立ち上げ、広報、採用コンサルティング、グラフィックデザイン等を行う。
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