インドネシアの医療費、医療事情まとめ

インドネシア国旗

本記事では、インドネシアの医療費や病院数、公的医療保険など医療事情をまとめています。

■インドネシアの医療事情

インドネシアの医療事情は、地域によって差がありますが、ジャカルタなどの首都圏においても経験豊富な医療従事者が不足しているような状況のようです。また、総じてインドネシアの医療水準は高くはないと考えられます。

外務省 世界の医療事情 インドネシアでは、以下のように記載されています。

医療事情は地域格差が大きく一概には言えませんが、ジャカルタ首都圏内においても医師や看護師などの熟練した医療従事者が不足しており、邦人が満足のいく医療サービスを提供できる環境にはありません。脳血管疾患や心疾患のような命に関わるような病気で高度の医療行為が必要な場合は、基本的にシンガポールか本邦への緊急移送となることが多いです。また、ジャカルタ首都圏内を始め都市部では慢性的な交通渋滞のために急病が発生しても病院にたどり着くまで数時間かかることもまれではありません。当地では病気にならないための日常からの予防策が重要とお考えください。また、インドネシアでは、2016年に「外国人医療従事者に関する規制」が施行され、外国人の医療従事者は医療行為ができなくなっています。

インドネシアの1,000人あたりの病床数は日本の12分の1

経済産業省の調査によると、インドネシアの病院数は2019年で3,120、1,000人あたりの病床数は1.1。日本は2020年調査で病院数が8,238、1,000人あたりの病床数が12.6です。インドネシアは日本と比べると病院数や病床数など医療資源が充実していないと考えられます。(参照:経済産業省 医療国際展開レポート インドネシア、Global note 世界の病院数 国別ランキング・推移、 OECD 主要統計 病床

■日本人も加入できる?インドネシアの医療保険

インドネシアでは、もともと全国民を対象とする公的医療保険制度はなかったものの、
2014年1月にBPJS Healthという医療保険実施機関が設置され、BPJSを運営主体とする医療保険制度(SJSN(Sistem JaminanSosial Nasional) Health)が開始されました。
この制度によって、6 ヶ月以上インドネシアで働き保険料を収める外国人を含む、全国民がこの保険に加入できるようになりました。加入者は、窓口負担を原則無料で医療を受けることができます。

ただし、病院の受診方法としてはGP制度が取られており、市町村単位で、初診時に行ける病院、または診療所が決められています。インドネシアで専門医を受診するためには、GPの紹介が必要であり、直接大規模病院に行くことができません。

また、経済産業省 インドネシアの公的医療保険制度では、以下のように課題を挙げています。

制度は開始されたが、貧困層に対する巨額の政府負担の持続可能性、貧困層以外の者からの保険料徴収の確実性、医療設備・医療人材不足による医療サービス供給体制の脆弱さなどが課題として挙げられている。

病院の診療体制が整っていない中でインドネシアに国民皆保険制度が導入されたことにより、国公立病院は常時混雑しているとされ、また、言語や受診システムの問題もあり、国公立病院に邦人が受診するのは、現実問題として非常に困難であると言われています。

インドネシア都市部には、富裕層を対象とした私立病院が設立されており、最新鋭の診断機器を有する病院も複数ありますが、大部分の私立病院では、受診に際して保証金が必要になる場合もあるため確認が必要です。(参照:厚生労働省 インドネシア共和国(Republic of Indonesia)社会保障施、外務省 世界の医療事情 インドネシア

■インドネシアの医療費(バリ)

インドネシアの医療費(バリ)日本の医療費
救急車の料金公営:無料
民営:3,000円~12,000円
公営:無料
民営:通常利用しない
初診料4,000円~8,000円2,820円
入院費
(1日当たり)
個室:13,000円~20,000円
ICU:-
個室:30,000円~100,000円
ICU:80,000円~100,000円
虫垂炎手術(盲腸)の治療費・医療費総費用:710,000円
平均入院日数:3~4日
総費用:600,000円
平均入院日数:4日
骨折時の治療費・医療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
62,000円20,000円
乳児死亡率
(1,000人当たり)
25人2人
(出典:価格.com  インドネシア(バリ)の医療費

■インドネシアで救急医療にかかった場合の医療費

事例治療・救援費用保険金支払額(円)
結婚式列席中、教会の階段で足を踏み外し転落し足を強打。大腿骨頸部骨折と診断され10日間入院・手術。家族が駆けつける。3,190,000
ホテルで意識を失う。脳内出血と診断され11日間入院・手術。家族が駆けつける。医師が付き添いチャーター機で医療搬送。12,066,650
タクシ-乗車中に交通事故。大腿骨骨折と診断され1日入院後、医師と看護師が付き添い帰国。3,150,498
帰国時の空港で頭痛・嘔吐・半身麻痺となり救急車で搬送。脳梗塞と診断され15日間入院。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。4,455,805
帰国時の空港で胸の痛みを訴え受診。心筋梗塞と診断され現地病院からチャーター機でシンガポールまで医療搬送し10日間入院・手術。家族が駆けつける。5,490,000
バスルームで滑って転倒し、足と腰を強打。大腿骨頸部骨折と診断され33日間入院・手術。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送。4,520,000
(出典:価格.com インドネシア(バリ)の医療費

インドネシアは、日本と比べて病院数や病床数、医師の数など医療資源が不足していると考えられます。また、インドネシアで質の高い医療を受けるためには、民間病院を受診する必要性があると考えられます。救急や高度医療が必要になった際は医療費が高くなる場合もあるためリスクヘッジも重要です。

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編集者プロフィール

小原万美子
小原万美子
人と組織の可能性が最大化する環境を拡げることをミッションに広報・マーケティングを行う人間。大阪教育大学卒業。卒業後は教育事業会社で広報・採用広報を行い、その後飲食業界向けDX企業にて広報を担当。同時に、日本の誇れる医療を世界中に届けるビジョンに共感し、広報担当として株式会社Medifellowに参画。記事制作、マーケティング、SNS運用、グラフィックデザインを行っている。