「４つのケア」とは？企業・職場のメンタルヘルス対策～厚労省指針～

本記事では、「4つのケア」などのメンタルヘルスに関連する指針が定められた背景や企業・職場のメンタルヘルス対策「4つのケア」の内容についてまとめております。

厚労省では、企業・職場におけるメンタルヘルス対応・対策の指針として、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」（以下、指針と略す。）を定め、従業員のメンタルヘルス増進のための企業・職場としての原則的な実施方法を定めております。指針において企業・職場におけるメンタルヘルス対応・対策として定められているのが、「4つのケア」です。

Contents

1 ■４つのケアなど企業・職場のメンタルヘルス対策の指針を定めた理由や背景は？
2 ■4つのケアとは？メンタルヘルス対策
3 企業・職場のメンタルヘルス対策は「Doctorfellow」をご活用ください。
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■４つのケアなど企業・職場のメンタルヘルス対策の指針を定めた理由や背景は？

厚労省「第13次労働災害防止計画」では、企業・職場、従業員等が目指すべき目標や重点的に取り組むべき事項を「8つの重点項目」として定めています。

その中では、「職場におけるメンタルヘルス対策等の推進等」が掲げられており、企業・職場メンタルヘルス対策について、以下のような目標値が定められています。

メンタルヘルス対策の推進
【目標】
● 仕事上の不安、悩み又はストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先が
ある労働者の割合を 90％以上
● メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を 80％以上
● ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を60％以上

背景としては、労災認定件数、いじめ相談件数など企業・職場でのメンタルヘルス悪化に関する統計が年々増加傾向にあったものの、一方で、メンタルヘルス対策に取り組んでいる企業・職場の割合が59.2％と多少増加傾向にあったものの、メンタルヘルス対応・対策が十分でないという課題認識があったためです。

■4つのケアとは？メンタルヘルス対策

指針で重要と掲げられている以下の4つの職場でのメンタルヘルス対応・対策を指しています。

①セルフケア　メンタルヘルス

職場の従業員や管理監督する人も含めて、メンタルヘルスをセルフで行えるよう教育研修や情報提供を行うこと

②ラインによるケア　メンタルヘルス

職場の管理監督する人ー従業員の間でもメンタルヘルスのケアを行うこと

③事業場内産業保健スタッフ等によるケア　メンタルヘルス

職場の産業医や衛生管理者、保健師、心の健康づくり専門スタッフ、人事労務管理スタッフ、事業場内メンタルヘルス推進担当などが、上述の①や②が効果的に実施されるよう、従業員や管理監督する人のメンタルヘルスの取組を支援をすること

また、心の健康づくり計画（メンタルヘルス対策の計画）の実施に中心的役割を果たすこと

心の健康づくり計画（メンタルヘルス対策の計画）とは？

職場のメンタルヘルス対策は、中長期的な視点を持ちながら継続的、計画的に実施すべきと指針の中で掲げられており、そのために、衛生委員会等で以下の項目を盛り込んだメンタルヘルス対策の計画（心の健康づくり計画）を定めることとなっております。

❶　事業者がメンタルヘルスケアを積極的に推進する旨の表明に関すること
❷　事業場における心の健康づくりの体制の整備に関すること
❸　事業場における問題点の把握及びメンタルヘルスケアの実施に関すること
❹　メンタルヘルスケアを行うために必要な人材の確保及び事業場外資源の活用に関すること
（以下省略）

などの7項目

④事業場外資源によるケア　メンタルヘルス

職場が抱えるメンタルヘルス問題や求めるサービスに応じて、メンタルヘルス対策に関し専門的な知識を有する各種の外部の支援を活用すること

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