オーストラリアへの海外留学、コロナ禍の卒業。丸山樹様の事例

オーストラリア オペラハウス

現地での教育、医療、文化など生活に関する不安や課題、生の声を連載するシリーズ「留学生の声」今回は、数年前にオーストラリア、マッコーリー大学への海外留学経験がある丸山樹様にお話を伺いました。

【凡例】

●:インタビュアー池田宇大

■:丸山樹様

※記事内に記載のある具体的なサービス名や医療機関名はあくまで取材の中で個人の見解を伺ったものであり弊社として推奨等を行う趣旨ではありません。正確な情報については関連する企業・法人・団体等へお問合せ下さい。

●オーストラリアの大学へ留学する前に、海外で留学等の生活をした経験はありましたか?

■留学以前に海外での生活経験はありませんでした。旅行でシンガポールに行ったことはあり、シンガポールで母の友人に「他の国の学生に比べて、日本の大学生は勉強をしない」と言う話を聞いて、しっかりと勉強をする学生が集まるような環境へ身を置こうと思い、日本の大学を辞めて、オーストラリアの大学、マッコーリー大学(※1)へ留学することにしました。

※1 出典:オーストラリア留学センター「マッコーリー大学」より以下抜粋

世界ランキングでTOP1%に入る大学です。

QS世界大学ランキング(2023年版)では195位、日本の大学では197位の慶応大学、205位の早稲田大学などと同等の評価を受けています。

●オーストラリア留学以前に海外生活経験がないということですが、オーストラリアでの生活の立上げが大変そうですね。

■まずは、一カ月ホームステイ、二カ月目から住居探しを開始。オーストラリア・シドニーは日本人が多い(※2)ので、日本人向けのサービスも一定あるのですが、オーストラリア・シドニー中心部から外れた北のエリアだったためあまり日本人がおらず、日本人向け不動産仲介業者もおらずだったので、片言の英語で物件探しや交渉を行いました。

※2 出典:外務省 海外在留邦人数調査統計 令和4年版

オーストラリア・シドニー都市圏 28,742人

●英語はかなりできる状態でオーストラリアの留学生活をスタートされたのでしょうか?

■いえ、あまり話せない状態でオーストラリアへ行きました。IELTS(※3)も留学に6.0必要だったのですが、5.0だったので、一か月短期集中で6.0まで何とか上げての留学開始でした。留学当初は、飲食店で食事をオーダーしたら違う食事が出てくるような英語力で、その状態で英語を十分に勉強する時間はなく、そのまま授業に入っていきました。

オーストラリア全体としては日本人留学生の数は多いです。例えば、オーストラリア・シドニー大学やニューサウスウェールズ大学なども日本の大学との交換留学制度があります。マッコーリー大学にはあまり日本人がいなかったため、現地の方と英語でのコミュニケーションが難しい英語レベルだったので、友達作りも苦労し、オーストラリアでサッカーを通じてまずは友達作りをしました。

※3 参考:RareJob English Lab「IELTSの各スコアの英語力は?目安の目標スコアや採点基準も徹底解説!

※4 参考:オーストラリア大学留学専門サポートセンター「日本人留学生の多い国別ランキング

●授業で英語をたくさん浴びているとすぐに英語力のアップに繋がりそうですね。

■授業の内容も、基礎科目から応用科目、最後はディスカッション形式とレベルアップするにつれて、使用する英語の難易度も上がっていくので、慣れることなく常にキャッチアップするのは大変でした。

●オーストラリアでの留学生生活について質問ですが、どのような家に住み生活費用はいくらくらいかかっていましたか?また、オーストラリアでアルバイトはされていましたか?

■マッコーリー大学近くの個人部屋があるシェアハウスに住んでおり、家賃は当時オーストラリアドルから日本円換算で月に5万円くらいだったかと思います。オーストラリア・シドニー中心部は家賃がもっと高かったようで、オペラハウス近くに住んでいた知人の話だと、個人部屋なしの8人共同の部屋で一人当たり月に当時で6万円だったと聞いています。食費については自身の場合、自炊だったため、月に1万円程度。とにかく生活費を抑えたかったため、あまり十分な食事はとれていなかったかもしれません。オーストラリア・シドニーには、やよい軒、一風堂、丸亀製麺などもありましたが高く個人的には高級店でした。

アルバイトは日本食レストランで行っていました。オーストラリアでは飲食店でもアルバイト代が非常に低いところもあるのですが、私のいた日本食レストランは高級路線で、大手総合商社の駐在員の方などもよく訪れるような場所でしたので比較的アルバイト代も十分な金額でした。

●オーストラリア留学では、海外旅行保険や留学生保険など日系保険会社の医療保険等に加入はされましたか?

■日系の保険会社の保険には加入しませんでしたが、オーストラリアでは学生ビザで留学する学生が必ず加入しなければいけない、オーストラリアの民間保険会社が運営する「海外留学生健康保険(OSHC)」(※5)と言う保険があり、そちらに加入しました。自身もオーストラリアで医療機関を受診しましたが、まずはオーストラリアのGP(一般開業医)によるオンライン診療を受診し、その後、接骨院に紹介してもらいました。オーストラリアでは、歯科は保険適用外なので、知人の話では歯科治療に数十万円自費で支払ったと言うような事例も聞いています。

※5 参考:オーストラリア留学センターbyDEOW「OSHC(海外留学生健康保険)

●丸山様がオーストラリアの大学に留学していた頃は、新型コロナウイルスの世界的流行の時期に当たると思いますが大学の学業等への影響はありましたか?

■大学の授業が休講になったことや周辺地域で感染者の報告が少し出てきたこと、街のロックダウンなどもあり、周りの留学生も自国へ帰って行っている状況でした。自身もオーストラリアで感染することへの不安もあり、帰国することを決めました。日本へ帰国後は、大学の講義がオンラインに切り替わったため、オンラインで単位を取り、オーストラリアに戻ることなく卒業をしました。

●大学卒業後の進路、就職先などは決まっていたのでしょうか?

■いくつか大手企業やITベンチャーから内定は出ていましたが、色々と考えた末、アクセラレーションプログラムでの受賞をきっかけにHR領域のスタートアップを創業し現在に至ります。

丸山樹氏プロフィール

オーストラリア、マッコーリー大学に留学、卒業。その後、アクセラレーションプログラムでの受賞をきっかけにHR領域のスタートアップ株式会社Mierbaを創業。

丸山樹様

取材担当者
池田宇大
株式会社Medifellow

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編集者プロフィール

池田 宇大
池田 宇大株式会社Medifellow
岐阜薬科大学薬学部卒、薬学士。医療機関の経営コンサルティングを経験。大学病院や自治体病院、公的病院の経営改善に従事。その後、HR業界で採用支援コンサルティングを経験。海外駐在員や日本人現地採用、外国人の転職などクロスボーダーの転職・就職支援に従事。