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10年以上ベトナムで生活する起業家、ITエンジニア ―【起業家・ITエンジニア 海外駐在員・海外在住日本人の声】工藤直毅様の事例―

現地での教育、医療、文化など生活に関する不安や課題、生の声を連載するシリーズ「海外駐在員・海外在住日本人の声」今回は、10年以上前にベトナムへ移住し生活・活動をしている工藤直毅様にお話を伺いました。


【凡例】

●:インタビュアー池田宇大

■:工藤直毅様


●工藤様は、2012年頃からベトナムにて生活されていると伺いましたが、その前には、どこか海外で駐在など中長期の滞在・生活をされたことはあったのでしょうか?


■日本で生活していた時は、仕事の関係でヨーロッパや東南アジア,中国などに数か月いたことはありました。中長期で生活するのは初めての経験でしたね。


●どのようなことをきっかけにベトナムへ移住したのでしょうか?


■元々は大手ITベンダーのベトナム法人立上げに参画したことがきっかけでした。その後、ベトナムやカンボジアの大型商業施設のネットワーク設計・構築や大手IT企業でロボットのミドルウェア開発やディープラーニング開発などに関わりました。


●中長期での海外生活経験がそれまでなかっただけにベトナムへの移住当初は色々大変なことも多かったのではないでしょうか?


■まず、言語の問題がありました。ベトナム人と会話をする際、直接英語でのコミュニケーションが難しい場合は,通訳の方を介して会話をしていました。ただ、顔の表情などノンバーバルなコミュニケーションも日本人と違うので、戸惑う場面もありました。例えば、強い語気で話しかけられて怒っているのかと思ったら、通訳を介したところ、実は歓迎されていたということなどもありました。

また、とにかくバイクが道路に多く当初は道の横断の仕方を知らなかったので、道路を挟んで向かい側にあるスーパーに行くこともできなかったほどです。


●私も、初めてベトナムに行った際に感じましたが、バイクがとめどなく大群で走っているので、現地の知り合いがいなかったら私も渡れなかったと思います。(参考URL:バイク天国ベトナム


■ハノイでは中国(※1)がホーチミンでは日本が支援(※2)し鉄道建設を行っていますが、ベトナムは鉄道網が発達していないのでバイク文化ですね。


※1 参考:JETRO日本貿易振興機構 ビジネス短信「初の都市鉄道がハノイ市で開業、中国支援で着工から10年

※2 参考:JETRO日本貿易振興機構 ビジネス短信「ホーチミン市都市鉄道1号線、初の試運転を実施


●7,8年前と比べると心なしか道路を走っている自動車の比率も増えてきた印象はあります。


■1年間の収入がいくら以上になると自動車保有が増えるという統計データがあったと思いますが、ベトナムの給与水準も上がってきているのだと思います。

さらには、お札の桁数の違いに戸惑いました。(※3)桁数が日本円と異なり多いので、会計の時にぱっと出すことが出来ませんでした。昔は、お釣りが小さい額だった場合、貨幣ではなく、ガムをお釣り代わりに渡されるということもありました。


※3 参考:旅Note「ゼロの多さに驚くベトナム通貨!実はベトナム通貨は計算しやすい


●病気や医療面で困ることはありましたか?


■30代後半の時にベトナムへ移住し、健康にはある程度自信がありましたが、初めの年に4回も食中毒にかかりました。しじみが入った料理のコムヘン(※4)を食べたことにより食中毒になったようでしたが、日本では食中毒になったことはなかったため驚きました。その時に現地で病院に受診しましたが、やはり日系病院の日本人医師と日本語で話せることはとてもありがたいことでした。一方で、現地にいる日本人医師は基本的には総合医になりますので、専門医が対応できた方が良いこともあると感じました。


※4 参考:Danang.Style「シジミたっぷりのフエ名物のコムヘン!ダナンのローカル店「Quan Thanh com hen」で食べよう」


●救急で病院を受診することはありましたか?


■知人が夜中に救急搬送されたケースや,脳内出血で倒れ緊急手術となったケースなどがあります。両方ともに医療費の支払いで困ったことになりそうになっていたのが印象的でした。救急搬送されたケースでは、ベトナムの救急車は有料で数万円程度の費用を支払わないといけない(※5)のですが手持ちがなく困っておりました。


※5 参考:オーバーシー大学「ベトナム ホーチミンで急病に!救急車の呼び方 日本語OKな救急病院


また、脳内出血のケースでは、本人意識がなく支払いの対処ができず、一方で、病院は医療費の支払い能力が分からないと未収金になるため手術を実施することができないのですが、最終的に病院側はその人が持っていたクレジットカードがゴールドカードであったことを与信としてなんとか手術を進めてくれたケースでした。クレジットカードの重要性を感じました。

クレジットカードでも、そのクレジットカードで航空チケットやツアー代金等の旅費を支払わないと付帯の保険が適用にならないカードもあります。(利用付帯 ※6)例えば、エポスカード(※7)は、そのカードで航空チケットの支払い等なくても付帯の保険が使える(自動付帯)のですが、自動付帯も利用付帯も補償内容が異なっていたりするので、両方持っておくと良いかもしれませんね。


※6 参考:損保ジャパン「海外旅行保険はクレジットカード付帯で良い?違いとおすすめ補償プラン

※7 参考:MoneyGeek「エポスカードの海外旅行保険は自動付帯でおすすめ!補償範囲と金額は?


●クレジットカード選びは海外生活何かあった時のためにも重要ですね。


■あと、私自身の話ですが、以前、咳がひどかったので現地の病院を受診したところ肺水腫と診断されたのですが、日本の専門医からは喘息ではと異なる見解を言われたりと、真偽は分かりませんが、できればしっかりとした専門医に診てもらいたいところではありますね。


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工藤直毅氏プロフィール

通信系ソフトウェア開発を経て、金融系システムのネットワーク・セキュリティ・アプリケーション共通基盤を設計・構築。2012年より生活拠点を海外に移す。ソフトバンクベトナムでロボットを用いた言語認識・画像認識システム開発、大型商業施設のネットワーク構築、赤外線・接触センサーを用いたIoTシステムの構築などを行う。その後、ベトナムのITコンサルタント会社dottsのファウンダーや大手通信企業のアドバイザーなどを務める。現Scalably株式会社CTO

10年以上ベトナムで生活する起業家、ITエンジニア ―【起業家・ITエンジニア 海外駐在員・海外在住日本人の声】工藤直毅様の事例―


取材担当者

池田宇大

株式会社Medifellow


https://medifellow.jp/ 【弊社Webサイト】

編集担当者

池田宇大
池田宇大株式会社Medifellow
岐阜薬科大学薬学部卒。医療機関の経営コンサルティングを経験。大学病院や自治体病院、公的病院の経営改善に従事。その後、HR業界で採用支援コンサルティングを経験。海外駐在員や外国人の転職などクロスボーダーの転職・就職支援に従事。